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外科部長:小林 毅一郎
受付時間 午前 8:40〜11:00 午後 13:20〜15:00

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  消化器外科(お腹の外科:食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・直腸・肝臓・胆嚢・胆管・乳頭部・膵臓・脾臓・肛門・虫垂炎・腸閉塞・腹膜炎などの診断・治療・手術・腹腔鏡手術・抗がん剤治療)、乳腺外科(お乳の病気、特に乳がんの検診・診断・治療・手術・ホルモン治療や抗がん剤治療)、一般外科(小児および成人ヘルニア:脱腸、気胸などの治療・手術)の診療を行っています(2012年手術総数:333例)。
1)胃がん・大腸がんの治療
 胃がん・大腸がん(直腸がんを含む)に対する手術は、1年間にそれぞれ26例、42例でした(2012年)。笠、小林、安井、明石が担当します。まず、内視鏡(胃や大腸カメラ)治療の可能性を内科と検討します。最近は内視鏡治療の幅が広がり、当院でも積極的に行っています。その後、毎週2回開く手術前の検討会で腹腔鏡手術の適応、手術方法や治療方針を議論して、ガイドラインに基づいた標準手術(行うべき手術方法)を的確に行っています。重症の術後合併症はありませんが、合併症発生をゼロに近づけるため、最新のデータを取り入れた術後管理や術式の工夫を続けています。また、手術後のQOL(生活の質)の維持・改善とともに、手術やがんに対するご不安を軽くできるよう、外来および病棟スタッフとともに努力しています。
2)腹腔鏡手術、内視鏡治療、胸腔鏡手術および、当科で開発した新しい単孔式腹腔鏡手術
【解説1】体に優しい外科治療もご覧ください(腹腔鏡手術と単孔式手術もご説明)。
 腹腔鏡手術は、手術後の痛みが劇的に軽く、回復や食事再開も早くなり、その結果、入院期間も短縮できるため、体に優しい外科治療と言えます。当科では、笠、小林、安井が行っています。胆石症では既に標準手術法(腹腔鏡下胆嚢摘出術:91例、2012年)となっています。さらに最近、1個の創(キズ)で行う単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術が新聞やテレビで紹介されていますが(4個のキズが従来法)、当科でも2009年8月から開始して安全に行っています。急性胆嚢炎の方を含めて170人以上に施行して、今は胆石症の標準手術方法にしています。特に当科では、独自の工夫を積み重ねて新たな手術方法を開発しました。この結果、単孔式で、安全確実に終了できています。この方法は、日本消化器外科学会雑誌2012年1月号に掲載され、独創性と有用性が専門家に認められました。さらに、麻酔科・ペインクリニック科と相談して、背中にチューブを挿入する硬膜外麻酔をやめ、ペインクリックの方法で術後の痛みをおさえています。そのため、全身麻酔の前に局所麻酔で背中からチューブを挿入する不快がなくなりました。これもキズがひとつになったメリットです。加えて、美容上(キズが目立たない)だけでなく、手術方法の工夫とペインクリニックの技法の併用で術後のキズの痛みが軽くなっています。この結果は、2010年8月16日の西日本新聞・健康面に掲載いただき、今も電子版でご覧いただけます。さらに、急性虫垂炎にも腹腔鏡下虫垂切除術を行っています。
胃がん・大腸がんに対する腹腔鏡手術(腹腔鏡下胃切除術、腹腔鏡下結腸切除術)も行っており、2009年から積極的に取り組んできました(2012年は胃がん:24例、大腸がん:32例)。2011年4月からは適応を大幅に広げて、多くの方に安全確実な腹腔鏡手術が提供できるようになりました(胃がんで24/26例:92%、大腸がんで32/34例:94%)。胃がんや大腸がんの腹腔鏡手術では、開腹手術に比べて手術後のキズの痛みが軽いだけでなく、回復が劇的に早いため、術後早期からの食事再開が可能で、入院期間が短いのが特徴です。しかも、当科では重篤な合併症は皆無でした(2012年)。また、がんの手術の根治性(確実かつ厳密に切除する)が、開腹術と同等もしくは高くなっています。このことが、がんに対する手術で最も重要な点です。 なお当院では、2010年8月にハイビジョン腹腔鏡システムが導入されました。解像度の高い映像により、繊細かつ確実な手術が可能で、安全性も向上します。 胆管結石症の治療は内視鏡治療(胃カメラ)を行っており、手術せずに治療しています(詳しくは【解説1】をご覧ください)。また、気胸に対する胸腔鏡手術も行っています。
3)胆道・膵臓の病気に対する診断・治療・手術とERCP
 肝・胆・膵の診断・治療は、笠、小林を中心に行っており、特に胆道(胆管・胆嚢・乳頭部)と膵臓の病気に対する内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)の数は多く、胆道膵臓の内視鏡治療を含めて2012年は年間265件を数えます(ERCP:内視鏡を使った胆道・膵臓の検査で、胆管・膵管へ細い管を挿入して胆管・膵管の精密なレントゲン写真を撮影−胆管膵管像−)。この数は、福岡市内ではトップレベルです(大学病院を除く)。 胆道や膵臓の病気は、超音波検査・CT・MRIでも診断が困難なことが多いため、ERCPによる詳細な胆管膵管像や細胞診などの精密検査を施行して、小さな病変や膵臓がん・胆道がんの早期発見に努めています。その結果、上皮内がんを含む小膵がん・早期胆管がん・早期胆嚢がんを診断して、手術で切除することができました。また、膵臓の切除手術は難度が高いのですが、安全かつ積極的に行っています(6例、2012年)。胆管結石症や閉塞性黄疸(胆管の閉塞が原因の黄疸)の治療は、ERCPを応用した内視鏡治療(胃カメラでの治療)を標準として、手術が不要となる方も増えています。経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD:超音波誘導でおなかの上から、胆管や胆嚢に管を直接に留置する方法)も行っています。おひとりおひとりの病気の状態に応じて、@手術・A内視鏡治療・B経皮経肝ドレナージの中から最も的確なものを選択しています(【解説1】もご覧下さい)。
4)乳がん検診、診断、手術、治療(乳線外科に詳しくご説明しています)
 乳がんの診断・治療(2012年手術数:26例)は明石、小林、安井を中心に、ガイドラインにもとづいて乳房温存手術も行っています。乳がん治療のガイドラインは進行度だけでなく、がん細胞の悪性度・リンパ節転移・ホルモン受容体・遺伝子情報などに対応する細やかなものです。このため、他のがんに比べると治療法の選択が豊富です。インターネットでも検索できますが、おひとりおひとりの治療法の決定には主治医との相談が重要です。気兼ねなくお尋ねください。また乳がんでは、乳がん検診が特に重要なため積極的に取り組んでおり、乳がん検診・精密検査実施機関に認定されています。(福岡県集団検診協議会乳がん検診部会精度管理委員会)。さらに、乳房撮影・診察に加えて、超音波検査MRI、外来での吸引細胞診、針生検を行い、診断精度の向上を図っています。診察、乳房撮影、超音波検査、吸引細胞診は、予約なく1日で終了させることが可能です。
5)がんに対する化学療法(抗がん剤治療)
 胃がん、大腸がん、胆道がん、膵臓がん、乳がんなどの術後補助化学療法(切除後の抗がん剤による追加治療)はもちろんですが、切除できない方や再発した方に対する抗がん剤治療にも力を注いでいます。近年の抗がん剤治療の進歩は目を見張るものがあります。分子標的薬を含む新しい抗がん剤や新しい投与方法の開発により、治療効果が著しく改善して長期に生存される方が増えています。当科ではガイドラインにもとづきながら、最新の情報による方法を積極的に行っています。なお、放射線治療を必要とされる方やご希望になる方は、九州大学病院放射線科にご紹介しております。また、外来化学療法室の拡充と整備が終了し、少しですが快適な環境がご用意できました。治療を受けられる方の満足度が向上するように、病院全体で努力しています。
6)ヘルニア(脱腸)、急性虫垂炎、腸閉塞、消化管穿孔、その他
 成人ヘルニア手術(2012年:44例)は、メッシュを用いた手術(メッシュ・プラグ法、クーゲル法、PHS法)を基本に、患者さんによってはあえてメッシュを使用しない手術を選択しています。一泊入院の小児ヘルニア手術(2012年:10例)も行っています。急性虫垂炎(2012年:28例、腹腔鏡下虫垂切除術は25例:25/28例で89%)・腸閉塞(2012年:10例)・消化管穿孔(2012年:2例)などの緊急手術にも対応しております。なお、癒着剥離術(2012年:2例)も腹腔鏡で行っています。
7)セカンドオピニオン
【解説2】インフォームドコンセントとセカンドオピニオンもご覧ください。
 当科を受診された患者さんが他院でのセカンドオピニオンを希望された場合は、積極的に応じております。遠慮なくお申し出ください。また、当科ではセカンドオピニオン外来を開設していないため、通常の受診で対応させていただいております。ただし、前医での検査結果がないとセカンドオピニオンの意味がありません。主治医にご希望になって、ご持参いただくようにお願い申し上げます。

【解説1】
a) 体に優しい外科治療
      −腹腔鏡手術や内視鏡治療の選択と現在の標準治療法−
b) 美容上のメリットだけでなく術後の痛みが軽くなる時代へ(単孔式腹腔鏡手術の工夫)
長い間、がんなどの病気は、大きく確実に切除することが大切とされてきました。しかし最近では、手術後の長期生存率(治療成績)などの検証により、病気の進み具合(進行度)に応じた手術が重要で、いたずらに大きな手術は意味がないことが明らかになっています。この結果、がん治療ではガイドラインが作成され、現在では進行度に応じた的確な手術法が行われています。一方、光学機器や手術道具の開発・改良が進み、内視鏡や腹腔鏡といったカメラを用いた手術が開始され、的確な手術が内視鏡や小さなキズでできる時代となりました。これにより、手術後の痛みや回復が劇的に改善され、食事の再開が早く入院期間も短くなっています。まさに「体に優しい外科治療」ですが、今回はいくつかの病気で、従来の開腹による手術との使い分けの現状を、現在の標準治療法(行うべき治療方法)は何かという形でご説明します。また、当科で開発した単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術の新たな方法についてもご紹介します。
1)まず、腹腔鏡手術とは?
 お腹に5mm〜10mm程度の切開(キズ)を加えて、そこから専用のチューブ(ポート)をお腹の中に挿入します。ポートからコンピューターで安全に管理された圧で二酸化炭素を流して、お腹を軽く膨らませて手術ができるスペースを確保します。腹腔鏡というカメラで見ながら、30cmほどの手術道具を挿入して手術をします。胆嚢摘出術で4個、虫垂切除術で3個、胃や大腸の切除では5個のキズで行うのが通常の方法です。切除した胆嚢や虫垂は、袋に入れてキズからお腹の外へ取り出します。胃や大腸では、切除後にキズをひとつだけ5cmほどに伸ばして取り出し、このキズで再建(切除後の胃や腸のつなぎなおし:吻合)を行うこともあります。従来の開腹による大きなキズに比べて、術後のキズの痛みは劇的に軽くなります(当科ではさらに、麻酔に使った背中のチューブから術後も持続的にお薬を投与しています)。また、胃や腸が長時間空気にさらされないため胃腸の動きの回復も著しく早く、胃の手術でも手術翌日には口から飲んだり食べたりできることが多いため、早期の退院が可能となりました。  しかし、手術操作に熟練を要すること、手術時間が長くなることなどが問題です(現在はかなり改善されています)。さらに、がんの手術では、1)病変を正しく切除すること、2)周囲のリンパ節を確実に切除(郭清)することが、再発をさせないために重要です。このため、腹腔鏡手術は、リンパ節転移がない、またはすぐ近くにしか存在しない早期がんに限られておりました。しかし、最近では腹腔鏡による切除でも開腹手術と同じ成績が証明されています。当科でも早期がんから始めて、安全確実に切除して、根治性を維持できるシステムが完成しました。このため、2011年4月からは胃がん・大腸がんに対する手術は、腹腔鏡を原則としております(標準治療法)。



2)胆石(胆嚢の石)・胆管結石(胆管の石)に対する腹腔鏡手術と内視鏡治療
   新たに開始された単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術とは?
   当科で開発した手術方法の利点−
症状のある胆石は腹腔鏡で胆嚢を摘出するのが、標準治療法(行うべき治療法)です。重症急性胆嚢炎などで癒着が強いと、以前の様に大きく切開(開腹移行)せざるを得ないこともありますが、1%程度とまれです。実際、当科での開腹移行は急性胆嚢炎後の一部の方だけです。最近、1個のキズで行う単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術がマスコミで紹介されていますが(4個のキズが従来法)、当科でも2009年8月から開始し170人以上の方に行っています。この手術は、臍(へそ)を2cmほど切開するだけのため、キズがひとつとなります。このため、キズがほとんど目立たないのがメリットです。具体的には臍のキズから3本のポートを挿入し、このうち1個から腹腔鏡を、他の2個から手術道具を挿入します。別に2mmの切開で、胆嚢摘出術専用の道具を挿入して手術します。しかし、小さなキズから3本のポートが挿入されるため、手術道具の操作性が大変悪くなります。当科でも、開始当初はこの方法で安全に行っていました。しかし、その後は独自の工夫を重ねて、操作性の低下を解決する方法を開発しました。その結果、安全確実に従来法(キズが4個)と同じ時間で終了できるようになり、急性胆嚢炎や炎症・癒着の強い方でも単孔式で終了できる方が増えました。また、キズがひとつのため麻酔科・ペインクリニック科と相談して、術後のキズの痛みをペインクリニックの方法でおさえることに成功しました。 このため、背中かららチューブを挿入する硬膜外麻酔の必要がなくなり、手術を受けられる方にとって不快なものをひとつなくすことができています。この結果は、 2010年8月16日の西日本新聞・健康面に掲載いただき、今も電子版でご覧いただけます。さらに、日本消化器外科学会に当科が開発した方法の独創性と有用性を認めていただき、日本消化器外科学会雑誌2012年1月号に掲載されました。  次に、胆嚢の先にある胆管の石(胆管結石)ですが、内視鏡治療が標準治療法です。胆管の出口(乳頭部)が十二指腸にあるため、内視鏡(胃カメラ)で見ながら出口を広げて石を取り出します。この手技は熟練が必要ですので、おかかりになっている病院でどれぐらいの数を行っているかなどを参考にされて下さい。胆管結石だけの方は内視鏡治療のみで手術の必要はなく、胆嚢にも石がある方は胆管結石の内視鏡治療の後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行います。
3)閉塞性黄疸(石、炎症、腫瘍で胆管がつまったことによる黄疸)
 胆管結石の内視鏡治療の方法を応用して、つまった胆管に内視鏡でステント(チューブ)を挿入して治す方法です。ただ、病状によっては、超音波で見ながらお腹の上から胆管にチューブを挿入する、経皮経肝胆管ドレナージ(PTBD)がよいこともあります。体からチューブが出ますが、後で体に埋め込むことができます(内瘻化)。内視鏡治療、経皮経肝ドレナージは、どちらも手術せずに閉塞性黄疸が治せるため、現在の標準治療法です。このふたつの治療法の選択は、閉塞性黄疸の原因(腫瘍かどうか)と閉塞の位置、黄疸が治った後に必要な検査や治療は何か、手術が必要な病気かなどを総合的に判断して決定します。また、まれに手術で治すこともありますので、1)内視鏡治療、2)経皮経肝ドレナージ、3)手術の使い分けについては、主治医から充分に説明を受けてご判断されてください。
4)胃がん、大腸がんの内視鏡治療と腹腔鏡手術
 以前は、早期がんも進行がんと同じ大きな手術が行われていました。今では、早期がんの一部は内視鏡(胃および大腸カメラ)よる切除だけで充分で、手術も必要としません(当院内科でも行っています)。これは、治療前の進行度診断(がんの進み具合)の精度が向上したことと、進行度にあわせた切除で充分であることがわかったためです。現在、内視鏡による切除の適応は拡大中です。当然、手術より内視鏡治療を希望される方が多いのですが、確立したデータ(ガイドラインなど)を主治医にお尋ねになって、冷静にご判断になることが重要です(早期がんは手術すれば完全に治る可能性が高い)。また、内視鏡切除後の病理の結果によっては、その後に手術が必要となることもあります(治療前の診断は100%ではない)。一方、腹腔鏡手術でも通常の開腹手術と同じ成績が得られることが明らかになり、多くの方に腹腔鏡手術をおすすめできるようになってきました。  特にがんに対する治療法の選択では、正しい理解に基づくご本人の意志や納得が最も重要です。ご自身のがんの進行度や、確実に治る可能性が高い方法と他の方法の違い(長所と短所)などを、主治医にお尋ねになり充分にお話し合いをされて下さい。ただ、体への負担がより少ない治療を求めるだけでなく、がんを確率高く治すという点が最も重要であることにくれぐれも留意されてください。納得がいかない時はガイドラインが参考になりますが、セカンドオピニオンが一助になることもあります。(一般用ガイドラインも販売されています)。
 内視鏡治療や腹腔鏡手術には熟練が必要ですが、今回ご説明した治療方法は当院ですべて行っています。セカンドオピニオン外来は開設しておりませんが、通常の外来で対応しておりますので、ご相談だけの受診でも構いません。ただし、前医での検査結果がないとセカンドオピニオンの意味がありません。主治医にご希望になって、画像やデータをご持参いただけるようにお願い申し上げます。
文責 副院長 笠 普一朗


【解説2】インフォームドコンセントとセカンドオピニオン
−自己選択の医療を受けるための権利−
 難しい言葉ですが、患者さん中心あるいはご自分で選択した医療を受けるために必須、中核となる大切な権利ですので、是非ご理解をいただきたいと思います。  インフォームドコンセント(Informed Consent: 以後IC)を直訳すると、情報の提供を受けた上での同意という意味で、「理解と同意」と訳されています。ステッドマン医学大事典では、「目的、方法、手段、有益性、リスクについて説明を受けた後に、ある調査、ワクチン接種計画、治験、侵襲的医療行為などへの参加に対し、ある個人ないし法的代理人(親など)によって行われる任意の同意。インフォームドコンセントの必須条件は、本人が知識と理解の両者を持つこと、同意は強制や不当な圧力なしで自由に行われること、いつでも中止できる権利があることを本人に伝えてあることである。」と書いてあります。これではわかりにくいので、外科手術(胆石に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術)を例に具体的にご説明します。  解説1に書きましたが、腹痛などの症状が出現した胆石は、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うのが標準治療(医学的に行うべき治療方法)です。無症状の方は経過観察で構いませんが(無症状胆石が発症する確率は1年に2%程度)、発症した方は腹痛発作を繰り返す、あるいは急性胆嚢炎を起こす可能性があるため手術をお奨めしています。これがICでいう目的、有益性ですが、手術の場合は必要理由と考えたほうがわかりやすいと思います。次に、腹腔鏡下胆嚢摘出術の方法を具体的にご説明します。この際に他の方法がないか、あるいはそれぞれの特徴は何かをご説明しなければなりません。胆石の場合、胆石融解剤の投与は効果を得られる方が少なく、体外衝撃波による治療も確実性が低いのが現状です。このため、確実に治療できる確立した方法は胆嚢摘出術のみです(これがICでの方法、手段)。ここまでのご説明は、図や実際の検査結果をお示ししながら行います。その後、手術の合併症とともに胆嚢がなくなるとどうなるか(実施後の身体障害)もご説明します(リスク)。さらに、実施しなければどうなるか(リスク)もお話して、ICに必要なデータをすべてお話したことになります。もちろん、わかりにくいことなどは気楽にお尋ねになって下さい。大切なことは、主治医がどれだけ詳しくご説明したかではなく、ご本人が充分に知識を得て理解されたかという点です。ご説明が終わった後に、ご本人やご家族に詳しい説明だったので、よくわかったと言われるとほっとします。その上で、ご自身の意志で最終決定されることになります。その場で無理なら後日でも結構です。時間がかかっても、帰宅後に再考あるいはご家族でお話し合いをされるのもよいでしょう。ご自分で判断されることが大切です。ただし、緊急を要する手術や処置の場合は別ですので、ご理解ください。また、一旦決定されたことを変更されるのも自由です。実際、ご説明後に手術はせずに経過をみたいと変更される方や、手術を決断して後日キャンセルされる方もおられます(切除できるがんの方でも、手術を希望されないことがごくまれにあります)。その場合も、その後の経過は診させていただきますので、あとは診てくれないのではと心配されたり、主治医に悪いと思ったりされる必要は全くありません。ただ、本来は手術が奨められる病気ですので、症状が悪化することや、急変するリスクが残っていることは忘れないでください。主治医は心配しているのです。その後、同意書にサインを頂戴いたしますが、私はICが確実に行われたという確認書と考えております。契約書ではありませんので、いくらでも変更やキャンセルをされて構いませんし、契約違反による罰則などもありません。以上、手術に関するICをまとめますと、必要理由、方法の説明、合併症や施行後の身体障害、別の手段、実施しない場合の結果などが必須の項目になります。これらの点をご確認になってください。  充分な説明を聞かれた後に判断が出来ない、あるいはもっと別な良い方法や考えがあるのではと思われる方もおられるはずです。そのための権利がセカンドオピニオンです。Second Opinionは直訳すると、第二の意見や考え方です。最初の主治医の説明がFirst Opinionすなわち第一の意見で、他の施設や別の医師の意見を聞きに行くということです。重要な点は、次の施設では検査を受けずにそのまま意見を聞くために、検査を受けた最初の施設での結果や主治医の意見(手紙:診療情報提供書)を持って行かれることです。検査結果は病院や主治医のものではなく、ご自身のものです。また現在、セカンドオピニオンは患者さんの持つ当然の権利だとの認識がない医師はいないはずです。ですから、何の遠慮なくセカンドオピニオンを希望されてください。ただ、ご留意いただきたい点があります。セカンドオピニオン外来は有料で、施設ごとに料金が設定されています。また、予約が必要なことが多いので、前もって電話やインターネットでお調べになってください。また、当院のようにセカンドオピニオン外来を開設していない施設もあります。セカンドオピニオンは、得心がいかれるまでゆっくりとお話し合いをしたいので、通常の外来での対応は困難です。当科では受診をしていただき、時間がゆっくりとれる時に再来していただいて通常の受診として対応させていただいております。外科外来にお電話になって、具体的にどうするかご相談になって下さい。また、セカンドオピニオン後に治療を受ける施設を変更されることも自由です。ただ、セカンドオピニオンをお受けしたりお願いした私の経験では、どちらの側でも判断や治療法が変わってしまったことはありませんでした。  インフォームドコンセントとセカンドオピニオンはセットとなった重要な権利ですので、ご自身で決定して納得した治療を受けられるために、少し考えてみてください。
文責 副院長 笠 普一朗

病院長
明石 良夫
あかし よしお
専門分野/一般消化器外科、乳腺外科、ヘルニア
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会認定医
日本乳癌学会認定医
副院長
笠 普一朗
りゅう しんいちろう
専門分野/一般消化器外科、
胆道膵疾患、内視鏡外科
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会認定医・消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
外科部長
小林 毅一郎
こばやし きいちろう
専門分野/一般消化器外科、
胆道膵疾患、内視鏡外科
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本消化器がん外科治療認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医(胃)
外科医師
堤 宏介
つつみ こうすけ
専門分野/
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医
日本胆道学会認定指導医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本乳癌学会認定医・検診マンモグラフィ読影認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
外科医師
奥村 幹夫
おくむら みきお
専門分野/
日本外科学会専門医
外科医師
佐藤 優
さとう ゆう
専門分野/一般消化器外科


受付時間
午前
8:40〜11:00
笠 普一朗
(胆道膵疾患・消化管)

堤 宏介
(消化器・内視鏡外科)
笠 普一朗
(胆道膵疾患・消化管)

堤 宏介
(消化器・内視鏡外科)
佐藤 優
(一般消化器外科)
奥村 幹夫
(消化器・内視鏡外科)

明石 良夫
(乳腺・ヘルニア・消化器外科)
笠 普一朗
(胆道膵疾患・消化管)

小林 毅一郎
(消化器・内視鏡外科)
奥村 幹夫
(消化器・内視鏡外科)
小林 毅一郎
(消化器・内視鏡外科)

明石 良夫
(乳腺・ヘルニア・消化器外科)
午後
13:20〜15:00
手術 明石 良夫手術 小林 毅一郎 手術
※初診の方は健康保険証を必ず持参下さい


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